11月17日(日)放送。四国らしんばんに続いて、さわやか自然百景の番組制作で海をご案内しました。撮影の裏側part2、少しだけご紹介します。
NHK さわやか自然百景「愛媛、愛南町の海」
是非ご視聴下さい。
撮影班、初日のダイバーが行うカメラテスト
初日、撮影班が到着された夕方。明日に備えて必ず行う大切な業務があります。
カメラの簡単な水中テスト。問題が無いか確かめるため、桟橋付近の浅場で動作チェックを行います。
水中カメラは、カメラマンの好みに応じて、100g単位で重りを追加できるように作られています。
水中撮影時に、カメラが完全水平や、前重心が良いのかなどをセッティング。この際に、水密・動作チェックも並行して行います。
潜水班は日本各地に飛び回っていて、長期撮影の際には、途中でカメラマンが変わることがあります。スケジュールが空いた人が応援に来たり、他地域へ撮影サポートへ出かけるなど、数名で一つの番組を担うことが多いようです。
2年前も、西海観光船で海をご案内をした「さわやか自然百景」。
その時も担当されていたカメラマンのEさんが、全ての日程を通して撮影されていました。交代も含めて合計3名のカメラマンが、今回の撮影を支えています。
愛南町の海 リアス式海岸が作る、魚影の濃さ
愛南町の陸上の地形は、海の中に多大な影響を与えています。
愛南町の海は、リアス式海岸。沖側の海には断崖絶壁が広がりますが、太平洋からの大波は全てこの「一番外側の壁」が受け止めて、壁の内側では「静かな海の環境」が確保されます。外側は断崖絶壁、すぐに水深100m以上で、内側には穏やかな環境。リアスが作る海では、深いところが好きな魚も、浅くないと生きていけない魚も含めて、多くの生物が生息できる環境が作られます。
「狭い範囲内に、多種多様な生物の為のゆりかご」が存在する。それが、愛南町の海の特徴なのです。実際の映像で、壁の外側と、内側の様子を比べて見てみて下さい。▽▽▽▽▽▽▽▽▽
壁の外側と内側で環境が全く違います。どちらが良いかと言う話ではなく、多様な生物の受け皿が狭い地域に存在していることが珍しく、世界的に見ても稀な環境が広がる海に繋がっています。
ここでは紹介しきれていませんが、海も、陸も、いくつもの好条件が重なって、愛南町の海の環境が成立しているのです。
今回の撮影では、その条件があるからこその魚影の濃さや、生物多様性をテーマに魚達を追いました。
国立公園の特別保護地域に指定された海が広がる愛南町。海の中の様子を収めた映像が放映されますので、ご視聴下さい。
▽NHK さわやか自然百景 【愛媛では】
11/17(日)午前7:45~7:59 総合
11/23(土)午前6:30~6:44 BSプレミアム4K
11/25(月)午前4:00~4:14 総合
11/29(金)午後0:45~0:59 BSプレミアム4K