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【愛南のサンゴ保全】

船の運行情報

※15名様未満は、ご予約不要です。

西海観光船(にしうみかんこうせん)

〒798-4205 愛媛県南宇和郡愛南町船越1599

お電話 Tel:0895-82-0280

Protect-coral

愛南のサンゴ保全活動

故郷の海に、少しだけの恩返し
長く続く、環境保全活動。

愛南町の豊かな海

サンゴを見れる船

「故郷の海に、少しだけの恩返し」

愛南町でサンゴを守る活動を一緒に行う2024年の仲間たち

受け継がれる活動。数十年。

ビーチクリーンは1990年頃から。サンゴ保全活動は2000年頃から。5カ町村合併で愛南町になる前、旧西海町時代から続いています。有志の集いから始まって「故郷の海へ、少しだけの恩返し」のキャッチフレーズを掲げて、サンゴ保全活動を続けています。活動結果や、近年の状況をこちらのページでご報告します。

参加者、いつも募集中!

初級ライセンスでOK

参加条件は、ダイビングの初級ライセンス。
水深は深くて10m。

サンゴ保全の休憩中に海岸線で休息する若者と、おじさん

毎年6月・最終周
「故郷の海に少しだけの恩返し」

ビーチクリーン活動は2024年で30周年を迎えました。 ご参加頂いた方々同士でペアを組んで頂いて、 1本目はビーチクリーン活動。 2本目はサンゴ保全活動を行う日です。 気軽に参加できて、色々な方々と楽しく話ができる。もくもくと作業を行うのではなく、 楽しみながら海に携われる機会を大切にしています。 気になった方は是非、ご参加下さい。 ご予約は、ファンダイビングのカレンダーからどうぞ。 毎年6月最終周(土)に行うことが多いです。

海岸で談笑する年の差がある二人の参加者

ビーチクリーン、サンゴ保全活動で分からないことは こちらのフォームからお尋ね下さい。

Ainan Coral Conservation Council

愛南サンゴを守る協議会

愛南町の豊かなな海を、保全する活動組織。
サンゴを守る協議会は長い間活動を続けています。

愛南サンゴを守る協議会

元々は有志で行っていた「愛南サンゴを守る会」でしたが、 現在は水産庁が推進する「水産多面的機能発揮対策事業」としてもサンゴ保全活動を行っています。 水産庁の事業を受注する際は、 愛南サンゴを守る会のメンバーや漁業者で立ち上げた 「愛南サンゴを守る協議会」で活動をしています。
経済活動を含めた、地域で重要と思われる10地点を定めて、毎年サンゴ被度調査や食害生物駆除活動を行うようにしています。

近年になって、新しいメンバーが増えてきました。2024年の集合写真です。

愛南町の海域で、サンゴを含む、海の環境のご報告

サンゴの状況、モニタリング結果

オニヒトデ、食巻貝のご報告

トラウツボだけど、オニヒトデの案内

10地点(~2024)の観測箇所

愛南サンゴを守る協議会では、活動を重点的に行う10地点を定め、
・【モニタリング調査】サンゴ被度などを記録
・【貝、オニヒトデの駆除】
を行っています

愛南サンゴを守る協議会で保全活動を行う場所は、西海地区の合計10箇所です。

愛南町で行う
サンゴモニタリング手法は2種類

スポットチェック法

・凡そどのくらいのサンゴがあるか
・サンゴ群生の形(ハードorソフト優先・混合等)
・オニヒトデの個体数(発見したら、大きさ等)
15分間泳ぎ回る。サンゴが定着可能な範囲、 生えている場所を目視で確かめて、「全体の〇%」を決める。 経験でずれが生じるので、上手い人と一緒に感覚を磨きます。 ソフトコーラルは入れない等、細かいことも。世界の標準手法です。

スポットチェック法の実施で、15分間、サンゴの上を泳ぎ回るダイバー

ライントランセクト法

100mメジャーを海底に引いて、詳細に調べます。
・50cm毎に底質記録(砂・サンゴ・その他等)
・5m毎に魚類等の数
時間が掛かる作業です。凡そ1時間程は潜ることが多い。(場所によっては、もう少しかかることも。) 現在はカメラも発達したので、底質はカメラで記録して、後からビデオを再生してチェックする方法が多くなりました。

サンゴの間をぬって引いた、100mのラインを回収するダイバー

愛南のサンゴ。2024年。微弱ながらに増加傾向!

黒潮生物研究所

普段からアドバイスを頂いている、 財団法人 黒潮生物研究所の目崎所長から聞きました。 高水温や、温暖化がうたわれている中、愛南町を含めたこの海域のサンゴは、全体的には微増傾向とのこと。
近年になって、サンゴの白化減少が確認されたと報告が上がる地域も増えているので、 注意深く観察する必要があるとも。
広域のサンゴについて知りたい場合には、 黒潮生物研究所のHPへ飛べます。 愛南町よりも広い範囲で、サンゴの情報を掲載されています。

黒潮生物研究所の目崎所長

高知県を基地局に広域に研究を行う、 サンゴのスペシャリスト。サンゴの他の研究結果も楽しく発信していますので、 こちらもチェックです。

愛南のサンゴ、食害生物のオニヒトデ

サンゴの上に沢山のオニヒトデが乗っていて、既に食べられたサンゴが白い色に変わってしまっている様子

オニヒトデ駆除 注意点

自然界では、人間がコントロールできないことも沢山です。 オニヒトデが大発生したら、サンゴを食いつくして餌が無くなる。生き残れなくなったオニヒトデは、消滅も早くなる。 ・・・のですが、人間が下手に手を加えると「間引き」をすることになって、大発生の時期が長くなったりもするのです。

とある場所でサンゴが壊滅した話
全て同じポイントで撮影

2019年の塩子島の様子は、まだサンゴが残っていましたが、パッと見たら5匹以上のオニヒトデが群れているのを、簡単に目視可能でした。

2019

2018年頃から観測された、オニヒトデの大発生は駆除数から考えれば大きく減りました。 2019-2020と1箇所のポイントのみで、延べ6回6時間の活動で合計1000匹以上のオニヒトデを駆除しました。 下の2021年にかけて、徐々に減少していますが、このポイントのサンゴが壊滅してしまったことで、 餌を追い求めてオニヒトデが移動したからだと考えられます。 この地域の直近の大発生は、2017年頃から始まり、我々が気が付いた2018、2019年には既に手遅れでした。

2020年には前年度猛威をふるったオニヒトデが原因でサンゴが壊滅近くまで追い込まれていましたが、まだ、若干のサンゴ群生を確認できました。

2020

2020年。まだサンゴ群生が残っていますが、岩肌が見えている部分が多くなり、 人間の目から見た時に寂しさを感じる位になったのを記憶しています。 オニヒトデの個体数は多いときで、1時間2名の潜水で200匹。 大繁殖が止まりませんが、前年度迄ほどの個体数は確認できませんでした。 私達が活動する範囲内を駆除し終えて、2-300匹で、戻ってきた時にまたチラホラ個体数が見える程度。 とは言っても、通常は15分泳いで1-2匹が適正範囲なので、1時間で2-300匹だと多すぎます。

2021年以降も活動を続けましたが、保護活動も間に合わず、この海域のサンゴは全て死滅して、完全に岩肌が見える状態になりました。

2021

2021年以降、このポイントのサンゴは完全に消滅しました。 全てオニヒトデに食いつくされてしまい、再生が間に合わない状態です。 新しいサンゴが所々付着していましたが、この海域は広い範囲にオニヒトデが散らばっている為、食べられてしまっていました。 2019~2024年で活動を続けましたが、この場所の保護は間に合いませんでした。 この近隣に、年齢が300歳を超えるサンゴがありますが、 次はそのサンゴが食べられてしまうかもしれません。

サンゴが無くなると・・・

魚、とくにチョウチョウウオ等の数があからさまに減ります。 サンゴを基地として、又は栄養補給の手段として生活する魚も多いのです。 それらを捕食する魚も集まるので、サンゴ群生が存在することも 豊かな生態系(多くの種類を保持する)を作る仕組みの一旦を支えています。

次世代のサンゴが新しく成長
「加入」

手のひらよりも小さなサイズのサンゴは子供のサンゴ。
        写真を見ると、死んだサンゴの上にサンゴの子供が定着しています。これを繰り返して「層」ができた物をサンゴ礁と呼んでいます。

加入 サンゴの子供

サンゴの子供達が定着することを「加入」って呼び方をするそうです。 写真では、死んだサンゴの上に、新しいサンゴが定着して育っていますが、 こうして何層も積み重なった地層のことをサンゴ礁と呼びます。 未来のサンゴ礁のできかけです。 写真は水深5m。浅い場所に生息するサンゴは、 波の影響で破壊されやすいけれども、再生も意外と早いのも知られていない知識かもしれません。

西海観光船

環境保全を含めまして、レジャー、旅行、
撮影、研究、作業潜水など。
海のこと。陸のこと。是非ご相談下さい。