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【愛南町の海や環境】

船の運行情報

※15名様未満は、ご予約不要です。

西海観光船(にしうみかんこうせん)

〒798-4205 愛媛県南宇和郡愛南町船越1599

お電話 Tel:0895-82-0280

Ainan environment of the sea

愛媛の南端、愛南の海。
「気象条件、透明度、波。」海の仕組み

愛南の海は魚が豊富。
エサが豊富で、黒潮もやってくる。
環境条件のご紹介です。

A lot of fish and corals

愛南町の海って?
魚が多くて、サンゴが広がる。

国立公園指定。特別保護地域が広がる。
広範囲にサンゴが群生している。
その中には、300年生きたサンゴもいる。

横島に生えるカラフルなソフトコーラルと、赤色で目立つオオトゲトサカの周りに、沢山のキンギョハナダイがコロニーを作っている様子。

特別保護地域「横島」

沖に10km。 サンゴ群生と魚に囲まれた海のお花畑。 ダイビングライセンスがあると行ける場所です。特に特徴的なのは ソフトコーラル(やわらかいサンゴ)と ハードコーラル(かたいサンゴ)が 混在して生息していることは、国内でも珍しい。 しかもそれが、約2.5kmもつらなっています。

水底にたたずむダイバーの目の前には、高さが3mを越えるような魚の壁。イサキの大群に出会えた瞬間。

特別保護地域「鹿島」

夏はここで海水浴、無人島「鹿島」。 桟橋を歩くだけでも、かなりの数の魚が見れて 時にはイカが他の魚を狩りするところも。 魚が集まりやすい地形になっているので、 キラキラ輝くきびなごの群れが集まり、 それを食べるカンパチ等も入ってきて、 豊かな生態系が出来上がっている島です。 さあみんな、スノーケルをしてみよう!

推定150歳くらいの大きなサンゴを、水中でダイバーが写真を撮る様子。

独立行政法人 国立環境研究所
熊谷 直喜さん

300年、江戸時代から生き残っているサンゴもいる。

ずっと昔から、この愛南町の海で生き残っているサンゴは学問としても価値がある。 サンゴの生息できる水温がポイントで、15℃~30℃の間でないと死滅してしまいます。 このサンゴが生きている間は、江戸の時代から、環境が変わっていないことの証明になるのです。 写真のサンゴは、推定150年位です。

実は最近、国の研究機関もこの海域に注目!

気候変動にどう適応していくのか、熊谷さんのインタビューはこちら。(外部リンク)

https://adaptation-platform.nies.go.jp/climate_change_adapt/staff-interview/09.html

圧倒的な魚の量です。沢山います。
実際に、海底が見える船で見えるのはほんの一部分ですが
見えていないだけで、本当に沢山の魚が生息。

なぜこんなに豊かなの

定期的に太平洋からの綺麗な水が流れてくる。そして、リアス式海岸の地形が、
        様々な生き物にとって、良い生態環境を作り上げています。

でも・・・

入り組んだ地形は水が濁りやすい特徴があります。2人のダイバーが写真に写っていますが、奥にいるダイバーはもやがかかっていて、はっきりとは視認できません。

入り組んだ地形って
濁り易いです。

Distance of visibility

愛南町の海の透明度。
いいことも、わるいことも!

この差があるのが、生き物の絶対量が多い理由。
透明度が悪いこともある。愛南の海ではそれが恩恵に。

赤~茶褐色

ピンチな時は「赤潮」って呼びますね。

深緑~エメラルド色

徐々にきれいになってきた。

水色

写真はプランクトンが多いので
霧がかかったように。

水の濁りはプランクトンが原因。
それが魚の餌になる。

このプランクトンが、生物の餌になる。だから魚の量を維持できます。 でも、濁りすぎても魚は生活できないですよね。 餌が豊富だけど、定期的にきれいになるのがポイント。

反対に水がきれいすぎる場所は魚がいない。 エサが無いから、住めないのです。 きれいすぎても魚がいなくなる不思議。

最高の透明度は、黒に近い青色に。
透明度がとても良いときもには、透き通った青色から、黒に近い青色に変化する。

愛南の海は餌が多い。
エサで濁っても、定期的に太平洋の黒潮できれいになる。
だから魚がとても多いのです。
(「綺麗or汚れた」水が広域にあると、何日も同じ状態が続きます。)

細かく説明するともう少し色々ありますが、割愛して時間帯の話へ。

下を見る「透明度」。横を見る「透視度」
日常ではまとめて「透明度」と表現しますね。

横に泳ぐアオブダイ。 縦に泳ぐアオブダイ

透明度は朝の方が良いことが多い。

早い時間は太陽の光が多い
同じ条件なら、より綺麗に見えます

夕方になると、日の光が足りなくなり始めて、海の中が暗くなります。可能であれば、早い時間の方が海の中が綺麗に見えることが多いです。

大学の先生に聞いた話(聞いただけ、違ったらごめんなさい)
日中、光を嫌うプランクトンが沈んでいて
夕方の時間は、両方がまじりあって見えにくくなるそうです。

日中は日の光を嫌うプランクトンが下の方へ沈んで、日の光が好きなプランクトンが上に浮いています。夕方の時間は、この両方のプランクトンが交差して、濁り易い時間帯になっています。

Seasonal wind in Ainan

愛南町の冬の海。
冬は透明度が良いことが多い。
けど、季節風がある。
「気象条件、透明度、波。」海の仕組み

これが本当にすごい。
とても荒れた時に、遠くから写真を撮るのもいいかも?

九州と四国、海は風の通り道

九州や四国の間の海は風の通り道です。西高東低、冬型気圧配置になると、三陸沖で吹いた風がまとまって、四国の南部に吹き付け、季節風となるのです。

冬の時期、10月後半~4月中旬まで
大陸の間で風がまとまり、強風が起こりやすくなります

北西の風が吹きつけると、メインで使っている西側の海に大きな波が発生しやすくなります。
  その為、冬の間は風よけができる東側の海を使うことが多くなりますが、内湾の構造の為、サンゴや魚が少なくなりますことをご了承下さい。

愛媛南部、愛南町の海は、冬に季節風が吹きやすい。
九州北部から入り込む風、最後の出口がこの地域。
夏に使う西側の海が荒れ易く、冬は東側の海を使うことが多くなります

透明度も冬は安定、こちらも面白いコースです。
湾内のため魚の量と種類が減ってしまいますが、
冬季コースは割引料金で運行します。

最後に、「波」のメカニズム

風浪(ふうろう)、普段の言葉だと風波(かざなみ)

「波の強さ・大きさ」
水面に風が吹きつける 距離×強さ×時間

分かりにくい
簡単にしよう。

コップに入れた水を想像してみて下さい。

フーッと息を吹く[風波]

これが、風浪(ふうろう)
「かざなみ」の方が、なじみがある

息を強く、波がくずれて水しぶき[白波]

しらなみ。
波が崩れて、水しぶきが飛びます

息を吐くのを止めても、水は動く[うねり]

もう一つの波「うねり」
風が止んでも、しばらく水がゆれる

少しだけ御幣を生みそうな表現ですが、大体こんな感じです。

「うねり」は目に見えない

「うねり」は、目で確認できない。どうやって海況を確認する?

波が無い穏やかに見える海ですが、実は大きなうねりが押し寄せています。

実は、「うねり」が…
海全体が揺れています

正面の島、海岸線を見ると

海岸線を拡大してみると、波が打ち寄せて、海岸線沿いに水しぶきが上がっているのが確認できます。

一分後、時折大きく到達する、波の様子を見てみましょう。

鹿島の海岸線に波が当たっていますが、遠くから見ると小さく見えてしまいます。実際には、海岸線の右側にある、レストハウスの屋根位まで水しぶきが上がっています。海抜6m程の水しぶきと考えると、大きな波を想像しやすいかと思います。 穏やかそうに見えても、荒れているのです。

出航条件など

海底が見える船、鹿島渡しの旅客船規定

愛南町では
風速10m 波の高さ1.5m 視程500m の条件が定められています。 実際の運行では、風速10mで船を出すと海中を見てられません。 その為、少し緩めの規定で運行しています。

風速5m、白波が立ちます。


展望室越しに水中を見ると、船が揺れて辛さを感じてしまうかもしれません。 ダイビング船はまだまだ出航できますが、 沖のポイントへ多少時間が必要です。

風速7m、波が大きく。

海底が見える船はお休みになります。 ダイビング船も近場のポイントのみになります。 風速7mを越えると白波が大きく成長します。

うねり

分かり難いうねり。 風が無く、穏やかそうに見えても、 沖にうねりがある時は、運航を見合わせることがあります。 遠方の海の強風や、特に台風はうねりの影響を受け易いです。

海が荒れそうな予報が出ている場合

気圧配置を見て、風が強くなりそうな予想、前線通過などが予想される場合には 現時点で問題がない場合にも、早めに避難をする場合が多いです。 可能な限り、ご利用の皆様に体験して頂けるように心がけていますが、 予想がつかない海況の場合には体験中止の決断をすることも御座います。 ご迷惑をおかけいたしますが、どうぞご理解ご協力をお願い致します。